【プロペラ機】日本で3番目に長い路線に乗ってみた【ANA】

こんにちは~

NSZ 代表取締役の山本です。

ジェット機全盛期時代、

「プロペラ機って何だ?そんなのまだ飛んでるの? アフリカなら飛んでるんじゃないの?」

 

 

 

飛んでます。

今回は日本で3番目に長い、秋田-伊丹の路線に乗ってきました。

最長距離は福岡新潟、2番目は伊丹青森と、なんとなく利用者が居なそうとも居そうとも思える路線です。

 

 

 

 

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1.プロペラ機ってどんなやつ?

 

こんなやつ。

左は737で、右がボンバルディアDHC4-Q400です。

羽田空港では、プロペラを見かけることはほぼ無いので。首都圏にお住まいの方には馴染みがないかもです。

伊丹空港ではじゃんじゃん来ます。

さらに離島にお住まいの方は特になじみ深いと思います。

 

民間用プロペラ機の歴史
1919年2月5日、ベルリンとワイマールを結ぶ世界初の定期航空便が生まれた。そして3日遅れてパリとロンドンを結ぶ初の国際航空便が生まれた。”

“大戦直後には偵察機や爆撃機をそのまま旅客輸送に使用した機体もあり、風雨をまともに受ける座席の乗客はパイロット同様に安全ヘルメットと風防眼鏡を着用した”

旅客機 – Wikipedia

 

大戦直後は只の戦闘機を流用して、防風メガネかけて客が乗っていたなんて、面白い話です。

あと、

2019年2月5日は民間プロペラ機初飛行の100周年です。

誰か祝って!

 

権力のある人セレバレーションして。

………..

民間用ジェット機の登場
BOAC operated the first commercial jet service
英国海外航空 (British Overseas Airways Corporation)が世界で初めて民間旅客用ジェット機を運航しました。(1952年)

Jet aircraft -Wikipedia(en)

デ・ハビランド DH.106 コメット-Wikipedia

 

旅客用でプロペラ機が運航し始めてから33年後、ジェット機の旅客用飛行が始まります。

33年というと、思ったより短い期間でジェットが出てきたんだなあと思います。

 

今年、ジェット機が旅客飛行が始まった1952年から数えて57周年なので、そろそろテレポートができるようになってもいいよなあ(無理)

……………..

2.ボンバルディアDHC8-Q400って何?

 

プロペラといえばYS11を思い浮かべる方が、一定世代より上なら多いかもしれません。

残念ながら2006年に沖永良部発鹿児島行のフライトを最後に運航を終了しました。

現在、日本で多く使用されている機種はカナダのボンバルディア社の飛行機です。

 

今回搭乗するDHC8-Q400です。

右の小さい方です。

左は前ドア2つなので777かな?(違ったらごめん)

 

 

“ボンバルディアDHC8-Q400はボンバルディア・エアロスペース社が製造”
短中距離のフライトではジェット機に匹敵するスピード

ボンバルディアDHC8-Q400 | ANAウイングス – ANA WINGS – から引用

 

 

“Q400の「Q」は英語の「Quiet(静か)」” だそうです。

 

 

 

3.ほぼ紅の豚。プロペラ機衝撃搭乗記録

 

 

2018年12月早朝の秋田空港。めっちゃ輝いています。

搭乗券を発行してもらいました。最近は端末を自分で操作して出てくることが多いですが、今回は荷物を預けるときについでに出してもらいました。

座席配置を予約サイトで念入りにチェックし、7Dがプロペラに一番近いと予想。

 

搭乗前に展望デッキへ上ります。

朝の秋田空港の展望デッキ、誰も居ません。

 

これから乗る飛行機が見えません。

来た意味があまり無かったので、手荷物検査へ向かいます。

 

秋田空港の階段踊り場の絵。

パパと息子は楽しそうにしていますが、彼らの乗っている飛行機は乱気流の中に突入し、機長からは相当な揺れが予想される旨のアナウンスがされていることでしょう。

自分の乗る便がこうならないことを祈ります。

 

保安検査場を通過し、8時ごろ搭乗します。

 

近づいてきました。

 

ようやく会えた。

 

低いですねえ。

翼の位置が胴の上にあるので、プロペラと地面の高さが取れるので、車輪を低く出来るらしいです。

今や日本の主要空港ではタラップが当たり前ですが、こういう重心の低い構造は設備が弱い空港では運用しやすいとか。 

 

駐機中はプロペラは止まっています。

ジェットでは駐機中に回っているのを見かけますが、プロペラの場合は作業員の安全を考慮してのことでしょうか。

 

機内。

 

7D 完璧。狙い通りの席位置。

座席表上でプロペラの真横だと確認しただけでしたが、実際にプロペラの真横でした。

 

…..

 

飛行機が滑走路の端まで移動し、離陸許可が出るまで一旦停止します。

『これより当機は暖機運転を行います。

これよりエンジンの回転数を上げ、音が変わりますが異常ではありません。

所定の温度に達するまで5分ほどお待ちください。』

 

との機長によるアナウンスがあります。プロペラ機そんなこともあるんですね。

駐機中、エンジンを止めてましたし、秋田は寒いですからねえ。

 

ブオオオオオオオオオオオオオオオオ 回転数が上がる音

めっちゃ腹に衝撃が伝わってきます。

これのために乗りに来たんです。最高。

 

…….

 

5分経たずにエンジンの温度上昇が完了します。

 

秋田から去ります。

 

冬の日本海の分厚い雲を、プロペラの振動と共に、突き抜けていきます。

 

雲の上へ。

 

対流圏が見える…(たぶん気のせい)

 

腹に直接ブンブン響いてくるプロペラの振動、

下に雲の海、上に澄んだ空

これ…

紅の豚だ。

泣きそう。

飛行艇乗りのロマン、男のロマン。(飛行艇じゃないけど)

 

 

いやまて、その川の仲間になったらアカン

 

……..

雲が途切れて、眼下に粟島(山形県)が。

まだ死んではいない。

あちら側の仲間にはならずに済んだようです。セーフ。

 

……

 

飛行経路は佐渡ヶ島付近で内陸にそれて、松本方面へ向かいます。

 

しばらくすると機長さんからアナウンスがあります。

 

「左手に富士山がご覧になれます。」

 

遊び心のある機長です。

自分はD席(右側)なので富士山は見えませんでしたが、富士山の代わりに槍ヶ岳や南アルプスが見えました。

 

…………..

 

名古屋方面へ飛んでいきます。

木曽川、長良川、揖斐川。

川の間にある細長~~い陸地が見えますが、これです。↓

【長良川揖斐川】謎の県道106号線が気になったので走破してみた。

リアルレーシングで走ったことあるあの場所。

ゲームの中では金持ちだったのでよくGTRを壁にぶつけては修理していたものです。

 

再び雲が出てきて、視界を遮りますが、

おや。

 

オーラが出ている!

プロペラは格が違う。

※ブロッケン現象です。

 

 

伊丹が近づくにつれ、飛行高度を下げていきます。

 

東大阪ジャンクションを上から撮影

かっこいい。

 

淀川を通過する頃、車輪が出てきます。

 

大阪空港到着です。

 

 

駐機位置に到着すると、プロペラを停止します。

 

……

 

北アルプス、名古屋、東大阪JCT、ブロッケン現象、紅の豚、

色んなものをプロペラの唸りと共に見ることができました。

 

……

 

秋田→伊丹→熊本 と運用されるようです。

 

………

ジェット機では味わえない一味違ったフライトでした。

空っていいなあ。

 

うまく券を取れば片道1万円前後で航空券を買えるのでおすすめです。

ANA

 

ぜひ一度、乗ってみてください!

空はいいぞ。

 

 

 

取材日:2018.12.31

 

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