【千葉県】将棋型が面白い永昌寺トンネルへの行き方

世界のトンネルから No.ooo1

 

どうも。NSZ山本です。

今回は千葉県にある謎のトンネルです。

 

 

 

 

イントロダクション

 

 

トンネルをどんなものか連想すると、丸い形状を連想することが多いでしょう。

トンネルボーリングマシンで掘るシールド工法が現代では一般的です。

丸い形が最も力の分散に適しており安定しています。

 

シールドマシン自体は1825年から存在していました。フランス生まれの技師マーク・イザムバード・ブルネルが発案しました。

イタリアフランス間の国境のトンネルでシールドマシンが初めて実用化したのは1845年、日本で初めて実用化されたのは1917年の折渡トンネルです。

 

……….

 

そんな先進技術があったとはいえ、明治時代には大抵は手掘りでした。

(それどころか1980年代に建設した上越新幹線はシールドではなく伝統的な矢板工法だったらしい。)

 

千葉県には、そんな明治時代の手掘りのトンネルがいくつもあります。

月崎トンネル」は森林から光が差し込む様子が美しいことで有名なトンネルです。

この月崎トンネル自体は一般的な四角い形状です。

 

一方、千葉県に点在する手掘りトンネルの中で、ビジュアルがひときわ異彩を放つトンネルがある。

永昌寺トンネルだ。

 

 

永昌寺トンネルとは

 

永昌寺トンネルは千葉県の市原市、房総半島のど真ん中にあります。

トンネルから150mほどの近くに永昌寺というお寺さんがあります。

 

草の陰に隠れるように、そのトンネルは口を開けています。

 

丸くないぞ。

これがロストテクノロジーか。

 

 

竣工年:明治31年 (1898)

延長:142m

幅員:3.1m

「このトンネルは、全線素掘りのトンネルとして築造され、形状は将棋の駒のような形をしています。これは日本古来の掘り方で「観音掘り」と呼ばれています」

とのこと。

 

まさかの19世紀建造。

伊藤博文が普通に生きていた頃です。

(伊藤博文1841-1909)

 

120年間崩れず存在しているのは凄いです。

 

この掘り方は日本古来の「観音掘り」というそうです。

左右に若干広いですが、ほぼ将棋です。

 

いろいろな将棋のイラスト -いらすとや

怪しい地下研究施設に迷い込んだよう。

 

 

壁面の質感が半端ないです。

これを明治時代のふんどしの男たちがトンカン掘ったのでしょう。

 

北側の出口。こちらはコンクリートで補強されて、普通の丸い形状です。

 

反対側の出口。

 

フィットしません。私は悲しいです。

 

永昌寺トンネルからさらに北へ行くと、「柿木台第一トンネル」と「柿木台第二トンネル」があります。私は行っていませんが「柿木台第一トンネル」は将棋型のトンネルのようです。

「柿木台第一トンネル」までは1.1kmなので、合わせて行くとより良いかと思います。

 

 

永昌寺トンネルの行き方

 

トンネルへ行く方法は2パターンです。

  • 車で行く
  • 電車で行く

 

 

車で行く

車で行く場合は、それほど難しくありません。東京から1時間14分で行けます。土日は100%アクアが詰まるので2時間を見ておいた方が良いでしょう。

 

永昌寺トンネル自体、自動車通行可です。

制限の標識は無いので、ジャックバウアーみたいに車をぼこぼこにしても良いならデカい車でも通るかもしれません。(やめて)

軽自動車かヴィッツなら余裕で通れます。私はトッポBJで通りました。

 

 

電車で行く

 

東京から月崎駅まで最短2時間ほど、料金は片道2072円です。

yahoo路線

 

最寄り駅の月崎駅。

 

駅から徒歩五分で着きます。めちゃ近いです。

 

…………….

 

永昌寺トンネルでは、先人の知恵を忍ぶことが出来ます。

結局その知恵よりも丸のシールド工法の方が力学的にも建造時の効率においても優れているということになってしまいましたが、

この五角形のトンネルが120年崩れないで存在している

ということは技術的には確かなのでしょう。

 

千葉県に行ったらぜひに

 

 

 

 

取材日:2017.07.02

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