【リトアニア】カウナスの世界最古級ケーブルカー Žaliakalnio funikulierius

 

 

 

世界一古いケーブルカー

 

どうもNSZ山本です。

 

世界で一番古いケーブルカーってどこですかね。

 

 

Funicular – Wikipedia

ケーブルカーの歴史は1860年代にさかのぼります。最初のFuninculars(ケーブルカー)はリヨンで、1862年に出来ました。

 

フランスのリヨンが世界で一番古いとのこと。

 

Funiculars of Lyon – Wikipedia

最初の路線は、1862年、Rue Terme から de la Croix-Rousse を結びました。

そのケーブルカーは1968年に閉鎖し、自動車道トンネルに転用しました。

 

もうないとのこと。

 

現役で古いのはどこでしょうか。

Funicular – Wikipedia

どうやらトルコのイスタンブールにあるテュネルが古いらしいです。

 

 

しかし、別の意味で

世界で最も古いと主張しているケーブルカーがある

 

それはリトアニア、カウナスの Žaliakalnis Funicular だ。

 

Žaliakalnis Funicular

 

 

Funikulierius 公式HP

 

場所はここ

Žaliakalnis Funicular はリトアニアにあります。

 

  • 開業:1931年
  • 距離:142m
  • 最大勾配:259‰
  • 駅1:Valley station
  • 駅2:Mountain station
  • 軌間:1200mm

 

Žaliakalnis Funicular – Wikipedia

 

距離142mで、所要時間は1分38秒、乗ってしまえば一瞬で終わります。

例えば高尾山は1kmはあるので、その1/6の距離です。

 

 

歴史

 

Žaliakalnis Funicularは、

リトアニア国で最も古いケーブルカーです。

 

さらに Žaliakalnis Funicular はイスタンブールより何が古いと主張しているかというと、

ケーブルカーの中では世界で最も古い車両を使っている

ということです。

 

 

Standseilbahn Žaliakalnis – Wikipedia(ドイツ)

Žaliakalnio funikulierius – Vikipedija

英語版よりもドイツ語版かリトアニア語版の方が詳細だったので、以下はそれらから引用します。

 

1931年8月5日、ケーブルカーは正式開業しました

 

ひとつの車は乗客用に、

2つ目の車両は石が乗ってました。対抗重量のためです。

 

 

ケーブルカーの片方の車両が石しか乗っていないって中々すごいですね。

初期のケーブルカーはそうして建設費節約していたのでしょうか。

 

 

片方しか客が乗れない状態では、すぐに需要が追い付かなくなったため、1つの車両では足りず、結局2つ目の車両も作ったとのこと。

 

 

 

1935-1937年に再建されました。ワゴンはNapoleon Dobkevičiusという人が設計した、新しく長いものになりました。

車両製造はスイスの車両メーカーBell Maschinenfabrik に依頼しました。

 

 

この文脈を信じるとするならば、

現在運行する車両は1937年頃に作られたもので、80年前の車両が現役で走っていることになります。

私が乗りに行ったとき、本当に世界一古いという証拠、製造所のプレートを見つけることは出来なかったのですが。

 

 

1992年からケーブルカーはEBSW(カウナスのある会社)によって運行していました。しかし運営者の悪い計画のせいで、全く収益が無く、2002年にオークションにかけられました。

 

2003年Kauno liftai という会社が購入し、ケーブルカーを1931年の古いスタイルにレストアしました。

 

オークションなんかでうっぱらわれるのか…

現在はカウノリフトというエレベーター会社が現在運転しているようです。

また行くわ古いと言っても、レトロ調に改装したようです。以下のリンクのギャラリーで改装中の写真を見ることは出来ます。

 

 

以下はカウノリフトのホームページのギャラリー、過去の写真も見る事が出来ます。

 

80 metų jubiliejus 最近の写真

Funikulierius po remonto 改装工事中の写真

Funikulierius iki įsigijimo 改装前の写真

 

 

実際に乗ってみた

 

これが Vally Station

 

曲線の屋根が特徴的です。

地上駅の屋根は開業当時は存在せず、1935-1937の改修の時につくられたもの。

 

 

 

 

 

下の駅には誰も居ません。

上で到着したときに運賃を払います。

 

 

 

上の駅で完全に操作しているので使うことはない運転台(?)なのですが、

非常ブレーキですかね。

 

ダア。

バスみたいに内側に開きます。木製。

 

Mountain Station

上の駅

 

 

 

欧州の建物は全く古い感じがしませんね。

これでも一応1930年頃の建築なのですが。

 

遺産ですよと示しています。

 

近くに教会の尖塔があります。そこから俯瞰してみました。

祈る為じゃなくてすまないジーザス。

 

奥の市街地と高低差があるのが分かります。

 

 

 

駅に戻ります。

 

 

 

集電装置。

こんなローラーみたいな集電は初めて見ました。

車内灯のみの用途ですかね。

 

 

運行時間

 

1~5日(月曜~金曜) 7時から19時

6、7日(土日) 9時から19時

 

 

行き方

 

①カウナス駅から

場所は、カウナスの旧市街地(地図の西寄りの場所)とカウナス駅のちょうど真ん中くらいにあります。

カウナス駅からだと2.1kmほどあります。ちょっと遠いので、バスかトロリーバスを使った方が良いかもしれません。

 

Routes and Timetables 

バスの検索ができます。

Geležinkelio stotis (カウナス駅)から乗る場合、 Gedimino g かKęstučio g.で下車してください。

写真のようにトロリーバスが走っています。

トロリーバスは日本では乗れないので個人的にはお勧めしたいです。

 

②旧市街から

または、

旧市街地巡りの散歩がてらであれば歩ける距離です。

ケーブルカーの駅の半径500m以内に4つも博物館があります。観光には最適です。

結構尖った博物館もあるのでお勧めです。

 

Ciurlionis.lt – Velnių muziejus 悪魔博物舘(おすすめ(あくまで個人の感想です))

Ciurlionis.lt – Titulinis 市立美術館

Lietuvos kariuomenė :: Apie kariuomenę » Karo istorija » Vytauto Didžiojo karo muziejus  戦争博物館

Pinigų Muziejus 銀行博物館

 

 

 

カウナスにはもうひとつケーブルカーがあるぞ

 

 

カウナスには川を挟んで、対岸の丘にもケーブルカーがあります。

 

Aleksotas Funicularというケーブルカーです。

» Aleksoto funikulierius

 

せっかくカウナスに行ってケーブルカー巡りをするなら両方乗ってみるのが良いと思います。天橋立みたいに。

 

 

 

こんな感じで、カウナスはこじんまりとした歩ける範囲の街に2つのケーブルカーが走る、魅力的な街です。バルトらしい町並みも、古い要塞跡もあります。

バルトに行ったらぜひカウナスには寄ってみてください!

古いドイツやスイスの技術が使われているケーブルカーに乗ってみてください。

 

 

 

参考

KaunoDiena.lt | Tavo miesto naujienos

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