ソ連バスシリーズ
撮り鉄がメインの旅行だが、時々ソ連バスを撮ったので紹介する。
アゼル、アルメニア、キルギス、タジクの4か国だ。
喧嘩してる同志を並べているみたいだが、そういうしょーもない国(大失礼)に限って旧式バスが走っているのだ!
ナヒチェヴァン
近年ハワイより人気があると言うナヒチェバンでボロいバスが走っている。
バクー以外は街並みがボロボロで有名なアゼルバイジャンであるが、ナヒチェバンは僻地にも関わらず街並みが綺麗である。現大統領イルハムアリエフの出身地であることが関係しているらしい。
道路は多くが2車線で整備されている。山奥の村まで放送されている場所は明らかに隣国に攻め入った時の補給線だが、それはそれとしてナヒチェバンはバクーに次ぎ2番目に綺麗な街並みだ。ハリボテなので壁の裏はショボい平屋というのはよくある事だが、ハリボテでも荒廃したボロい街よりは奇麗だ。
ПАЗ-672
PAZ 672は1967—1989年に製造された。4速MT
288,688 台が生産されました。
28万台と大量生産だったが、流石に旧式なのでどんどん駆逐され、昨今では辺境に行かないと見れない。2019年にはステパナケルトに居たが、今は破壊されているかもしれない。
この形式の後任はPAZ-3205であるが、この後任形式も昨今はスプリンターやらGAZによる駆逐対象である。
QIVRAQ 経由 SAHTAHTI 行き– 場所
街並みはきれいなのにバスだけボロいのが残っていて素晴らしい。
今回は乗車しなかったのだが、(以前タジキスタンで乗ったのでどうせ同じかなと思い)執筆時思い返せばせっかくなら乗っておけばよかった。
背後にはバスターミナルのソ連壁画みたいなモザイクアートがある。そこはホテルでもある(後述)
ところで終点の SAHTAHTI はイラン国境の近くであり、タモージナヤが近くにある。筆者が別日にレンタカーでそこで採り鉄をしたところ国境警備員にモシモシされ、20分程度無駄になったと思う。その国境は筆者が見た限り貨物トラックのみ通行可能で一般市民はおらず閑散としていた。
バスターミナルに止まっている所。
素晴らしい舗装のバスタである。
PAZの製造工場は、ニジニノヴゴルド州のパヴロヴォ市である。
Павловский автобус — Википедия
ややこしいがペテブル近くのパブロフスクとは関係ない。
このバスは近隣のQARABAGAR に行くようだ。
運転手が撮らせてくれた。
仮に新型に置き換えるとしたらどこにでもあるメルセデススプリンターか、GAZになってしまうのでずっとこのままで居て欲しい。
アゼルバイジャン ギャンジャ
2019年12月頃にギャンジャで撮影した。ナヒチェヴァンと同じPaz 672
ПАЗ-672 1967-1989製造のソ連バス。写真の赤個体はおじさん曰く1983年製造らしい
世界遺産。 pic.twitter.com/imv22RsWUc— 石器時代 (@NsaYamamoto) December 20, 2019
Terter →ガンジャ
2019年12月頃
ЛАЗ 699
以下のПАЗは誤字で、 ЛАЗが正しい。
ПАЗ 699Р これは国宝 pic.twitter.com/HjthPHGZe3
— 石器時代 (@NsaYamamoto) December 14, 2019
Terter 発ガンジャ行。
ウクライナのリヴィヴ Львовский автобусный заводにて、1964—2002年の製造(これを2002年まで..?) 12,931台製造した。
※リヴィヴ工場は2014年10月に閉鎖した。
アルメニア Masis -Hovtashat (当形式廃止済)
2020年2月
真ん中のボロいバスがMasis から Hovtashat まで走っていた。
これはER2を撮るときに利用した。
2023年に再訪したところ、残念ながら左右のあるバスと同じ”新型”バスに置き換えられていた。(ПАЗ-3205)
ステパナケルト (国家廃止)
2020年2月
今はドローンで爆撃されてしまったかもしれないが、2020年に行った時はステパナケルトのバスタにいた。
タジキスタン パンジケント
2023年5月訪問
次はコーカサスから飛んで、中央アジアの世界的観光地、パンジケントだ。
サマルカンドからちょっと東に行けば到着する。
7 Lakes というパリピパッカー向けの場所へ行くツアーに行ったとき、車をSUVに乗り換える際にバスタで見かけた。
ШИНГ という村に行く。
ШИНГはそのツアーの行き先の湖(7 Lakes)の手前の村だった。
ツアーはSUVで定員オーバーな上に何故か地元の妊婦らしき女性が便乗してきて、俺はトランクに乗る羽目になった。流石にムカついたので「動物みたいだぞ」とキレて運転手に2割は値切らせた。
7 Lakes は健脚ならこのバスに乗って8km南下すれば1つ目の湖には行くことができる。(7つの湖を回るにはもっと歩く必要がある。)
どうでもいいけど 7 Lakes って シャンチー テンリングス みたいで良くねw
左から青いダマス、オペル、ヒュンダイのトラック、 RAV4 とタジキスタンらしい車が並んでいた。
タジキスタン ホジェンド
2022年夏訪問
ЛАЗ-695
LAZ- 695 という別の渋いバスもある。
製造は1956 年- 2010 年 (これを2010年まで..?)
リヴィヴ (Львовский автобусный завод )やドニプロでの製造。
タジキスタン ソ連バス巡り
現役のЛАЗ-695は旧ソ連でも殆ど見かけないが、フジャンドには生き残っていた!リヴィヴ自動車工場製。
周辺の良く分からない村からフジャンド毎日1往復する。
終点到着後、デポの絨毯で寝転び水を貰った。 pic.twitter.com/M91M5m6RUa— 石器時代 (@NsaYamamoto) June 26, 2022
デコにライトを追加しているのが特徴的だった。
キルギス KANT
2022年夏訪問。
キルギスのKANT – Кировское を走るバスでもLAZ 695 は2022年夏には走っていたが、現在まだ生きているかは不明。
筆者が行った時、この旧型式の終バス?だったようで、次の便からは別の形式で運行するとの事だった。
運転士の爺さんに行ったら、今日は帰るから明日こい!とのことだった。
回送中の数百メートル短い区間だけ乗ることは出来た。
以下のツイートの方が詳しいのでそちらを掲載。
カント市内の公共交通は殆どがメルセデス=スプリンターのマルシュルートカなんだけど、北郊のキーロフスコエ村行きのみ骨董品みたいなLAZ695Nが走っていた。
ガラガラ言いながら走るバスに揺られるのは大変楽しかった。https://t.co/EE2lTHy5i9 pic.twitter.com/9xz7CzQ8jm— ろばくん (@robertask) October 15, 2023
ソ連バスの製造所で勘違いしていたのだが、トロバスを作っているикинский автобусный завод (ЛиАЗ) = リアズ は、モスクワ州にある別工場である。リアズは2015年にGAZに吸収された。
おわり!
ぜひ旧ソ連に行ったら電車だけではなくバスも見て頂きたい!いや、文化とか観光とか健常者的なほうを注目しろよ!(やる気0)
おまけ:ナヒチェバンの宿について
最初に紹介した最近人気のナヒチェバンには安い宿がブッコムで見つからないしドミみたいなのは無い。
以下の宿はブッコムで65マナトで出ているがブッコムで予約してはいけない。直接行けば35マナトだ。
衝撃 ナヒチェヴァンでブッコムで最安65マナトとなっている部屋が、飛び込みで行くと何故か35マナト(朝食込)
朝食抜きだと30マナト これは神
Mehmanxana Hotelhttps://t.co/Ub2bhpps1y— 石器時代 (@NsaYamamoto) November 17, 2023
メフマンハナ(ホテル) 1泊]35マナト 3000円である。
ぱっと見室内は奇麗なのだが、ベッドリネンが生乾きであり、髪の毛が大量に落ちている
シャワールームはコンクリ剥き出しな上に水で穿たれ小さな穴が大量にあるため水はけが悪い。
ちゃんとしたホテルだと思って行くと幻滅するが、安ければ良いやと言う人にはお勧め。
当ホテルのレストランはお勧め。ビールが確か2マナト(100円)で飲める。スーパーの缶ビールの半額である。
レストランの方がビール安いのは意味不明だ。
そういえば2019年に来た時知り合ったアゼル人は、イラン人が酒飲みにナヒチェバンには来ると言う。
食べ物は、僕は無難にケバブ(焼き鳥っぽい見た目で串にさしてあるタイプ)を頼んだ。