IMPOSSIBLE BORDER
素直に空港入国すればあらゆることがスムーズに行くことはわかっています。利用者数が多いから空港はツーリストに慣れています。しかし陸路国境突破にはロマンがあります。
ロシアからジョージア 陸路突破 2019
ロシアのヴラディカフカスからジョージアのトビリシを陸路突破してみました。いや、正直言うとロマン云々というよりこのルートが最適なだけなんですけどね。事前に航空写真でヴラディカフカス→ジョージアを結ぶ道路の国境付近に車列が出来ていたので人の移動自体は確認できていました。。実際できるか少し不安はありましたが行けました。私はジョージア→ロシアですが、ロシア→ジョージアの場合に使うトビリシのバスターミナルについても記述します。
実施は2019年11月です。
ルート
ロシアのヴラディカフカスからジョージアのトビリシを結ぶルートです。
コーカサス山脈が美しい区間です。この雑な地図では全く分かりませんが道路横には北に向かってTerek River , ジョージアではMtiuleti s Aragvi という川が流れています。分水嶺は国境の所ではなくジョージア国内Gudauriのあたりにあります。川と険しい岩山の景色は素晴らしいです。日本だとよく木が沿道にあって景色が全く見えませんが、ここはさすが大陸、岩や砂がむき出しの植生があまりない地域なので圧倒的な山がよく見えます。
途中には世界的有名観光地のカズベキという小さな村があります。カズベキ別名Stepantsminda のすぐ近くにはGergeti Trinity Church(天空の教会)があります。私はそこにも立ち寄りました。もちろんバスルートはトビリシ直通でそんな辺鄙な村での乗り換えはありません。Stepantsminda – Tbilishの国内線マルトシユカは頻繁にあります。
時刻表
2019年11月時点のものでいずれ変更するかもしれません。
ロシア・ヴラディカフカス発：
- 10:00 毎日
- 10:10 月 水 金
- 15:00 毎日
これ以外にも乗ろうと思えばクラスノダル-トビリシの区間乗車も出来るらしいです。それは週4本走っているらしい。
ジョージア・トビリシ発：
- 毎日 9:30
- 毎日 16:00
月水金の謎バスもあるはずなんですがバスターミナルで見つかりませんでした…
クラスノダル行の4/week
時刻は変わるかもしれません。
ロシアからトビリシ
ヴラディカフカスバスターミナル
ヴラディカフカスには南オセチア、Republic of South Osetiaナンバーの怪しい右ハンドル車が走り回っています。何だこの町は。
街の少なくとも2か所には巨大なSouth Osetiaの国旗がはためいています。RZD鉄道駅にはこれからどこにいくのだろう軍服を着た男たちがトラックの前で立っていたし、中央のプロスペクト ミラの辺りで10台の迷彩服を乗せたパズが前後をパトカーに挟まれて走っていきました。軍人パズの車列は2日連続で目にしました。
何て軍のオーラがちらつく街でしょうか。まさかジョージアを併合するつもりは無いでしょうが、万一RSOが奪還される危機が来たら即時派兵できるようにしているのでしょう。そもそもヴラディカフカスなんて名前が領土拡張してやるぜ感MAXで物騒なもんだ。
軍隊がうろつくきな臭い街、ヴラディカフカスの街から民主的で素晴らしいジョージア、トビリシへ向かいます。
ヴラディカフカスにはバスターミナルが2箇所あります。1のバスターミナルで切符を買いました。購入時に国際路線だからかパスポートを出せと言われ記名がありました。名前入りのチケットを渡されましたが私の名前は普通にスペルミスしてました。
私はジョージア入国直後の街ステパンツミンダに行くつもりでした。天空の教会がある場所です。そう切符を頼んだつもりでしたがどう考えてもトビリシまでの値段。何かおかしいなと思った時にはクレカ通しちゃったのでどうのもなりません。ここは日本人の負け犬に相応しくぼそぼそと文句を言ってから切符売り場を去ります。（意味ねえ）ぼったくられたのか正規の値段なのか解りませんが仕方無しとします。
バスタ1の営業時間：6時から20時
バス乗車
15時発のミニバスに乗ります。ヘッダー画像の車です。18人客が乗れるミニバスに17人の客が乗っていました。ほぼ満席に近いです。
街から出るとさっそくコーカサスの山々と川が美しい眺めです。流石マルトシュカだけあって山岳ルートのカーブのある道をすっ飛ばしていきます。たまに体が重力を感じない瞬間があるくらいですが、ここはシートベルトなぞ先進国の生ぬるい保護装置の存在は忘れてロシアドライバーに命を委ねてこそソ連旅行。信じようドラテク。
バスに乗るなら左側の席が良いでしょう。川を眺められます。私は何も考えずに右側に座っていましたが左に腕を伸ばして撮らせてもらいます。親切なロシア人。今回は気分が乗ったのでソシャゲを待っている時みたいにTipsをつけることにします。
Tips: 左側の席に座った方が良い
30分程度でロシア出国審査場所に到着します。
ロシア出国審査
30分ほどで国境付近につきますが15分くらい渋滞で待ちます。そのくらいは仕方ありません。
ミニバスの番になると乗客は建物に向かいます。殆どがロシア国民らしく、1人1分弱で進んでいきます。私だけはチェックが済んだかと思ったらアナザーなんとかがあると言われ、そこで待っていろとなり、別室送りかと思いきや電話で済んだらしく15分待ったら行っていいことになりました。
バスは親切に待ってくれます。
ジョージア入国審査
ロシアの検問所からトンネルを2つ通るとジョージアの国境審査です。実際の国境は2つ目のトンネル。ロシアにいるともジョージアに居るともロシアとも言えない空港内みたいな曖昧な道路を走っていきます。ここも良い景観です。
5分以下でジョージアの検問所に到着。ロシアの審査所よりも明るい雰囲気です。木目調の壁、天井の証明も木目で少し間接照明になっていてロシアの国境審査よりもおしゃれです。建物に入った直後にも審査を終えた後出るところにも便所があります。親切すぎる。ロシアにはそんなもんなかったぞ。
ジョージアの入国審査は冗談みたいにスムーズで20秒くらいで私の前に並んでいるロシア人などはポンポンスタンプを押されていきます。私も余裕で入国できるだろうと思っていましたがここで小さな問題が。スムーズかと思いきや審査官の女性はページを全部めくって確認したあとビザは無いのかと聞いてきます。陸路国境だとビザが必要とか聞いたことないぞ? ロシア語は話せるかと聞かれましたが僕はロシア語ほぼ無理。するとどこかに電話をしてジャパンどうのと言って確認をしたのち無言でスタンプをどん。
空港とは違い、アジア人がこのルートを通るのは相当珍しい事でおそらく審査官が査証要件を知らなかったのでしょう。陸路突破ではたまにあることです。ヒヤッとしますが徐々に慣れます。たぶん。
審査所直後に簡単な税関スペースがあますが、Nothing dicrareをしれっと通過。その後親切にも両替所があります。バスの乗客にレートが悪い, not good for changeと言われたのでここでは両替しないことにします。
Tips: ジョージアの審査所は便所が充実している。
Tips: ロシアにはない。
ジョ一ジア陸路入国突破
ここをアジア人通るの少ないからかビザ無いのかと一瞬固まってびびりましたが通れました。陸路突破はワイン土産はないです pic.twitter.com/KPGe2bfkWH— 石器時代 (@NsaYamamoto) November 21, 2019
コングラッチュレーション。コングラッチュレーション。ジョージア入国。脳内で拍手。
ジョージアに初入国し上機嫌な僕。コーカサスの深い山々の景色を乗せたいところですが残念ながら既に日は落ち暗くて全く見えません。この国境ルートはコーカサス山脈の無茶苦茶綺麗な景色が見える筈なんだけど、冬の場合15時ヴラディカフカス初の便では全く見えない。夏だと見えますね。
Tips:冬だと綺麗な景色が闇に消えていくから10時発のバスに乗った方が良い
私はステパンツミンダでバスを乗り捨てました。ここで降りたのは私だけ。おそらくこんなことをする人は普通居ないのでしょう。運転士と握手してさいなら。
ジョージアからロシア
バスターミナルは複数あるのに注意してください。国際線：Central bus station (Ортачала), 国内：Didube bus station (Дидубе) です。
国際線
ジョージアのバスターミナルはここ。トビリシ中央バスターミナルは町の南の方にあります。
Central bus station ,国際線はソ連風の大きめなコンクリートの建物が印象的です。 人気は少なく、閑散としています。ロシア以外にもエレバン、バクー、トルコに行くバスもあるようです。ターミナルには旅行会社が沢山ありますがバス建物内側の公式のチケット売り場で買った方が良いと思います。
国内線
国境突破には関係ないですがグルジア国内各地へマルトシカでいくのに便利です。例えばステパンツミンダ(ジョージア国内)へ行きたい場合。北にあるバスターミナル、Avtostantia Didube が国内線のバスターミナルです。Didube はマーケットと地下鉄駅のすぐ近くで大賑わいです。
ここには国際線は来ません。人に聞いても知らないとかタクシーだとかいう事もあります。
値段
ロシア
716ルーブルでした。
発券時ステパンツミンダまでって言ったんですがチケットにはトビリシって書いてありトビリシの値段です。というか私がステパンツミンダで下ろしてねって運転士に言わなかったら下ろしてくれなかっただろうし。
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ここだと791R になってますね。
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ジョージア
9.30, 16,00発は35ラリと書いてありました。週4本のクラスノダル直通だとクラスノダルまで120ラリ, ヴラディカフカスまで 60ラリ。
ジョージア→ロシアで行く場合でステパンツミンダに寄ってから行きたい場合、おそらくそんなバスの発券方法は無い?(要出典)なので、ステパンツミンダをうろついているタクシーに聞いてみると良いかもしれません。1000RURくらいあればヴラディカフカスまで乗せてくれそう…(要出典)
結論
陸路国境突破は審査官が慣れていない場合もあるので、日本人がビザフリーと理解していない場合がある。滅多なことがない限り、偉い人に電話して納得してくれるんですけど,そのフリーズし相互理解してない時間は心拍数が上がるので、安全牌とるならあまりおすすめしません。結構ドキドキするよねあれ… 結局は突破できるんだけどね。
Tips: 陸路突破にはそこそこ精神力が必要
Vladikavkaz Tbilisi Владикавказ Тбилиси
