リッツァ自然公園 アブハジア観光地 Ritsa National Reserve

 

リッツァ 自然公園 アブハジア観光地 ジョージア Ritsa National Park

 

アブハジアの世界的有名観光地 -実際には世界的にはそこまで有名でなくロシア的には有名- である美しい自然公園 リッツァを紹介します。英語だとRitsa Relict National Park だか Ritsa National Reserve 。

 

 

公式サイト。

Strict Nature Reserve Info – Agency of Protected Areas of Georgia

ジョージアには14の厳格な自然保護区があります。自然公園のホームページはジョージア政府のが公式で存在しますが、アブハジアに占領されているせいか一覧にはあっても詳細のリンクがありません。

Bichvinta-Miuseri Strict Nature Reserve
Ritsa Strict Nature Reserve 
Pskhu-Gumisti Strict Nature Reserve (超奥地)

この3つは全てアブハジア内にありリンク無効になっています。Liakhvi Strict Nature Reserve も南オセチアにあるので詳細が無いです。

今回は関係ないですがジョージアの自然公園って結構エモいですね。これとか。

 

 

歴史

 

1930年ロシアはRitsinsky Reserveを制定

1991年ジョージア政府が現在のリツァストリクト自然保護区を制定

1996年からアブハジア政府はリツィンスキー遺物国立公園を制定

とのこと。面積は162.88平方 km です。Gegi River gorge からPshchitsa River gorgeを範囲に含みます。標高は100 m から3,256 にまで及びます。最高地点はMount Agepstaという山です。鳥が273種類も生息していてうち71は希少種です。

Ritsa Strict Nature Reserve – Wikipedia

 

 

自然公園

前日世界的有名観光地ノヴィアフォンで知り合い、一緒に散策したロシア人の家族が居ました。娘3人と息子2人。彼らと話しているとなんとリッツア自然公園に行くとのことで明日いっしょに行けないか聞いたら引き受けてくれました。(泊る民泊の部屋も私の分を追加してくれました。500円で済んだ) ロシア人は親切です。

娘2人はクラスノダル他はアナパに住んでいるらしく3泊で家族旅行をしているとのこと。リッツア自然公園は旅行中にとある男から聞いて(セバストポリのホステルで会った山登りマニアの男だったはず。)行きたいなと思ってたんだけども交通機関が無く諦めかけていました。

行けないと思ったところに行けると嬉しいですね。

 

 

有料ゾーンに入る前

 

8人乗りのシボレーの定員ギリギリで乗車。ごめん3列目の子供たち。

自然公園に入る前にも見所はあります。自然公園は途中から有料です。

 

ビズブスキー・ハラム

 

教会です。場所はここで入場無料。Akvara という村にあります。

ほぼ崩落し廃墟か遺跡に見えるこの建造物。まだ教会として機能しています。痩せたおっさんが居て内部の写真は撮るなと言いました。

同行したロシア家族は祈っていました。

おじさんと話していると彼は木の実を紹介して、それをちぎって家族にあげたりあっちに行くとクラースヤナポリャーナに50km歩けば行ける。などといろいろ紹介してくれました。クラースヤナポリャーナはロシアなのでそれは密入国では?

 

Бзыбский храм
Памятник Относится к типу крестовокупольных храмов с тремя выступающих апсидами и тремя портиками, характерными для построек эпохи абхазского царства. Весь храмовый комплекс, стены и башни крепости датируются х веком
Памятник охраняется государством

=ビズブ寺院
記念碑アブハズ王国時代の建物に特徴的な、3つの突き出た後陣と3つの柱廊を備えたクロスドーム型教会のタイプを指します。寺院全体、要塞の壁と塔は10世紀のものです
記念碑は州によって保護されています。

 

 

教会の周辺は何とも言えない滅びかけた雰囲気が広がっています。

人間が作った何らかの構造物。壁のようなもののてっぺんから木が生えています。遺跡に片足を突っ込んだような物体。観光化されておらず人が少ないのと、緑との対照がきれいです。

 

 

木の橋

 

先程の廃墟(になりかかっている)教会のあるAkvaraから北へ5kmくらい川沿いを走っていると、右手に吊り橋があります。面白さと狂気度で言えば一番の場所と思います。私の中では一押しです。

 

 

危ねぇ。

雑すぎる。

こんな木材をぶん投げただけのスポットがあるとは。一体どうなっているんだ。横板の上に縦方向にかなり雑に木が置いてあります。縦板は釘で固定はしておらず只置いてあるだけです。

横板は確かにスカスカなので縦があった方が良いんだろうけども流石にこれはどうなんだ。

 

橋の名前を家族に聞いたら美人の娘から「木の橋だ」という情報を得ました。

わっかんねえ。

 

歩行にはスリルはあります。ぐらつきはそれほどないですが足場の凹凸が激しすぎてよろけるのが楽しいね。川の水は綺麗です。

通行無料。こんな面白いスポットなのに通行は無料です。何千円払って4時間並ぶ橋もあれば地球には色んな橋がありますね。

 

うまのけつ

 

 

車は更に北へ走っていきます。

 

料金所

 

料金所があります。基本的に車で来ることが前提の自然公園らしいですね。

  • 大人350ルーブル
  • 8歳から12歳まで 100ルーブル

 

 

 

ცისფერი ტბა

 

滝と池です。なんて読むのかは分かりません。

 

場所はここ

綺麗そうな池です。この日は曇りなので緑色が際立っていません。晴れるともっとエメラルドグリーンが映えるはずでしょう。ロシア人達はみな写真を撮ってました。

この辺りは鳥を手に乗せて記念撮影を撮ろうとする商売の人が大勢います。私は断りましたがたった100ルーブルとのことでフクロウや鷲を手に乗せて撮影するのも良いかもしれません。

 

さらに山奥へ進みます。

 

道沿いには切り立った険しい渓谷が見えます。かなりインパクトがあるね。

 

山が重なって深山幽谷感はあります。

 

 

途中、道路全体に牛使いと20頭くらいの牛がわんさかやってきます。牛は車に突撃せんとばかり真正面から向かってきますがちゃんと牛はよけてくれます。

と思ったらボディに体があたってべこんという音は聞こえました。よけてねえ。

 

さらに山道を右へ左へ進みサミットまでくると道路は下り勾配になります。

 

左手に池が見えてきます。

 

Lake Ritsa

 

生憎の雨で良くない写真が撮れました。美しい写真はトリップアドバイザーから。(ぶん投げ)

Lake Rica (Gagra) – 2020 All You Need to Know BEFORE You Go (with Photos) – TripAdvisor

One of the beautiful spot in abkhazia というレビューをする人もいる通り晴れていれば美しいと思います。また夏に来れば標高が高く自然豊かですがすがしいはずです。僕は寒々しいです。コーカサスは本当に自然豊かですね(テヘランで文章を打っているので凄い身をもって感じます。砂漠なんて終わってる。)

 

湖の大きさは1.49平方km 標高は950m

ソビエト時代重要な観光地でした。現在もロシア人の有名観光地です。ロシア人はアブハジアにビザフリーで来れるのでここの観光客はほぼ全員ロシア人です。ロシアナンバーの自家用車が駐車場にぞろぞろいます。(アブハジア人は観光するほどの所得に達していないようです。)

ロシアではこの湖にまつわる伝説があるようです。

Lake Ritsa – Wikipedia

 

 

 

池が見えてから2kmくらい進むと左に道を曲がります。直進するとさらに奥地のAkhytaraという場所に行くらしいです(謎です)

左折し湖の北岸を西にむかって走ります。コーカサスは森林が豊かでかなり木が多いので湖を車窓からほとんど見えません。木の隙間から途切れ途切れに湖は見えます。しばらく走ると滝があります。

 

白い滝

 

何という名前だと聞いたら「白い滝」という情報しか得られませんでした。撮影スポットです。

 

 

湖北岸の道を西へ進むと、ビジターセンター的な建物がある終着点につきました。観光シーズンなら店が営業しているかもしれません。既に10月末で施設が閉まっている様子。特にやる事もないので車を引き返しました。

冬はほんとやることねえな。

 

 

もし行くときは天気が良い時でかつ夏に行くのをおすすめします。

 

リッツァ自然公園行き方

 

路線バスはなく

  1. ガグラや首都スフミにあるツアーに申し込む
  2. 自力で車で行く

のどちらかになると思うけどアブハジアくんだりまで来る人はなんとかなると思う!たぶん。

 

 

Lykhny Church, Dormition Cathedral

 

おまけ。

国立公園とは別の観光地。

ビザンチン様式の教会に行きました。これは10世紀ごろの建造で古いです。Gudauta の街からさら北に4km。Lykhny という街にあります。場所はここ

 

Dormition Cathedral あるいはLykhny Church といいます。10世紀に建てられた教会。14世紀のフレスコ画はビザンチン様式の影響を受けています。10から11世紀の壁画の痕跡はありますが壁画は14世紀のものです。

私が内部を見た限りフレスコ画の損傷が激しくあまり保存状態は良くありません。建物自体もかなり限界度が高いです。雨によるこれ以上の浸食を防止するためか無理矢理屋根で囲っているのが痛々しいです。

しかしロシア人は結構訪れています。ここもロシア人には有名らしいですね。

教会前のストリートには土産屋が立ち並び同行した家族も色々なっものを買っていました。僕はアブハジア茶の店で立ち話していたらなぜか無料でくれました。味はそんなに良くなかったけど(Williamsという英国のブランドで量産してるやつの方がうまい)、この美味しくなりきれない薄い味もなんかアブハジアって感じで良いとします。

Lykhny Church – Wikipedia

 

 

 

フレスコ画を見るならミストラス(ギリシア)の方が.. ミストラスは格が違いますね。

 

ビザンチン教会らしい丸い形状

 

しかしこんな東の端 -コーカサス-までビザンチン美術が広がっていた証拠というのは貴重かもしれないね。(美術史は履修していないので適当に言っている)

ビザンチンに詳しい人は僕なんかよりもぜひアブハジアに行ってください!

 

 

おわりに

 

アブハジアは安い宿で300円や、個室でも500円程度で泊れる物価が安い上に、温暖で良い雰囲気です。ロシア人が静養しに来たくなるのも解ります。

 

アブハジアはいいぞ。

 

 

ビザンチン関連

【ギリシア】世界遺産ミストラスの行き方・開館時間・入場料

 

 

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