ソ連観覧車に乗ったことがあるかい?

 

ソ連観覧車に乗ったことがあるか?

 

僕はあの観覧車に乗りたかった。

 

画像はおなじみチェルノブイリで有名な観覧車である。チェルノブイリツアーに参加すれば必ず通るはずだ。

 

流石にチェルノブイリの観覧車は動いていないので乗ろうと思っても乗れない。僕は諦めていた。あれは過去の遺構でしかないと。

 

僕はその後ロシアや他の国で同様の観覧車をいくつも目にすることになる。

 

チェルノブイリ原発 究極の廃墟

 

 

ナルチックというロシア南部の街にある公園を歩いていた。

 

これを見た瞬間お!チェルノブイリだ!と思てしまったが失礼な話である。

 

量産型のようでどこへ行ってもチェルノブイリだろうがナルチックだろうがほぼ同様の形状をしている。ひょっとしたら少しずつ違うのかもしれないが観覧車マニアではないのでそこまで見分けはつかない。

 

ソ連の観覧車なので「ソ連観覧車」と呼ぶことにする。チェルノブイリは黄色のみだがナルチックは赤緑青黄とカラフルなのが子供のテンションを上げさせるのに良いかもしれない。緑豊かな公園にひっそり佇む姿は心惹かれる。メンテ状態はよさそうに見えるのだが客が少ないのが原因か停止していた。残念だかここでも乗車は叶わなかった。

 

他には動いていないものでティンダで見たことがある。

 

 

CISのソ連観覧車

 

ロシア以外にも存在している。僕が訪問した中ではアルメニアとジョージアだ。アゼルバイジャンはソ連を石油の金で抹消してしまったのか見当たらなかった。(真面目に探してないので実はあるかも)

 

エレバンのソ連観覧車。

ガラス張りの建物と一体になり近未来的な雰囲気があるが冬季だからか観覧車を含む遊具は全て稼働していなかった。

 

もっと小さな街にもあった気がするが多すぎて覚えていない。Yeghegnadzor というアルメニアの小さな街でも見つけた(2月訪問時停止)ギュムリでも見かけた。(こいつも停止)

 

行っても停止していることが多いのがソ連観覧車である。

 

 

IMAWA MO U GO KA NA I、観覧車〜

 

 

しかし諦めかけたその時。

 

ついに見つけた稼働中のソ連観覧車を

 

ロシアは広かった。僕は現役で稼働している観覧車をついに見つけたのである。

 

 

キスロヴォドスク

 

キスロヴォドスクはロシア南部の町、コーカサス山脈の麓である。水がきれいな街として知られリゾート地でもある。ロシア南部とはいえ雰囲気は明るい。危険な香りはしない。

 

キスロヴォツク CCCP製ケーブルカー кисловодск канатная дорога

 

駅へ向かって歩く途中、やつを見つけた。やつは動いていた。乗車予定のエレクトリ―チカの発車まで10分強しかなかった。だが実働しているソ連観覧車に乗りたいという衝動を抑えられなかった。

乗るしかねえ。

 

カーリングは全部黄色でチェルノブイリと同様である。行くしかねえ。

 

僕は無論ぼっち旅行だ。一人で観覧車に搭乗。メガネヲタクがひとりで家族連れ用のアトラクションたる観覧車に乗車する様を想像してほしい。脳に有害なので想像しないでほしい。

 

 

切符売り場のおばちゃんは何故か機嫌がよかった。

 

椅子はプラスチックのカップ椅子もあるが木製の椅子の方が雰囲気があったので狙って乗った。

写真の通り鎖がいい加減である。飛び降りようと思えば飛び降りれる。変な段差があるのでうっかりここでダンスパーティーをしようものなら足をもつれさせ躓いて落下し死亡できる可能性もある。安全基準にうるさくないところが好印象だ。

 

 

ガラス越しではないから街の景色がクリアに見える。これは新鋭観覧車には勝ち目のないソ連観覧車のアドバンテージだろう。

仕切りが相当低いので下向き鋭角の写真も容易に撮れる。ソ連観覧車は俯瞰で市街地を撮影するのにとても役に立つ。

 

間下を見るとキスロヴォドスクの遊園地がにぎわっている様が見える。楽しい家族連れを見下ろしながら僕はひとりニチャつきながらソ連観覧車を堪能した。

 

 

 

 

トビリシで乗ってみた

 

 

キスロヴォドスクで観覧車に乗った後、次の稼働中のソ連観覧車を見つけるのはそう長い時間はかからなかった。南へ下りジョージアに辿り着くとそこにも居た。

 

場所はトビリシの動物園内。冬季で客があまりいないので乗っていない時は停止している。チケット売りの人に言うと動かしてくれる。2ラリ。

 

今回はスペシャルゲストとして友人氏に願い彼と搭乗。男2名が家族連れ用のアトラクションたる観覧車に乗車する様子はまさにリベラリストだ。ソ連スキーとリベラルは字面ではまったく相容れないのが皮肉だ。

服のセンスはわからない。

 

ところで前回乗車したソ連観覧車と違いがある。

上が前回のキスロヴォドスク、下がトビリシである。トビリシは屋根が布製らしくしょぼい。カップ椅子は同様だが、周りを囲む波打つファンシーな鉄板が無い。資材が無いのか軽量化したのかは不明である。また支柱の鉄骨はギザギザで空洞がある。高さはトビリシも同様でワゴンの数も同様に20(だったはず)。

 

それはそれとして友人と共に乗車する。こちらは周りの柵が鉄パイプだけで壁がないのでスリルが高い。

 

2名で乗車すると自分の体重移動以外の要素が揺れに作用する。相手を驚かせることができるだろう。予期せぬ揺れを与え相手に精神的恐怖を与えられる。

 

作りがちゃちいので冗談抜きでシーソーのように揺れる。正しい利用方法は2名が対角線上に着座し静止することだ。僕は正しい利用方法に興味がない。

 

友人氏の方に寄ろうとしたところかなりワゴンが傾いたし流石に自分でも恐怖を覚えた。加えて友人に怒られた。このアトラクションは高所恐怖症の人を道連れにすると楽しみが50%増化するだろう。

 

 

 

新しいCWAに押され気味

 

最近はCWA -スイスのメーカー-に押され気味である。写真はチェルケスク。他にもこの新しいやつはヤクーツクとアナパにあった。ソ連観覧車はボロいし限界が近いのだろう。

 

ソ連観覧車もし動いているのを見かけたら乗ってみるのをお勧めする。老朽化は避けられない。いつか乗れなくなる日が来る。

街をガラスなしで俯瞰して見れるのは観覧車の良いところだ。

 

 

 

 

 

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