タイトルに超不便と言いながら支離滅裂だが、僕は高らかに宣言したい。
モスクワモノレールこそモスクワで最も乗るべきアトラクションであると。
事の発端
在モスクワの方「モスクワモノレールというのがあって潰れそうなんだよね」
ワイ「よっしゃ!つぶれそうな乗り物大好きや!(ひどすぎ)行くしかねぇ!」
などと入れ知恵(失礼)をされました。人と会うのって重要ですね。
モスクワモノレールの場所
モスクワの北の方にあります
Timiryazevskaya 駅~Ulitsa Sergeya Eyzenshteyna駅を結びます。
メトロで行く場合、9号線(灰色)、10号線(黄緑)、6号線(オレンジ)にそれぞれ接続駅があります。
モスクワモノレールの概要
路線名:モスクワメトロ13号線 (メトロの連番のうちに入っている)
距離:4.7km
開業:20 November 2004 – excursion mode
1 January 2008 – transportation mode
駅数:6駅
車両:スイス製
ロシアで唯一のモノレール。
Московский монорельс — Википедия
建設には65億ルーブルがかかったそうです – The construction works cost 6.5 billion rubles (or around 75 million euros according to the current rate)
運賃
トロイカ 46P 現金:69P
Fares and options – Moscow Transport Portal
この運賃は、メトロもトラムも同様です。また、メトロ→トラムなど乗り継ぐと(確か23P)安くなったりします。
トロイカ(スイカのモスクワ版)の方が安すぎて、現金で乗るとか聞いたこと無いですね。スイカも初乗り100円とかにすればいいのにね。
悲しいポイント1:路線図で扱いが雑
まず乗る前にさっそく悲しいポイントがあります。路線図(下記参照)を見てもらうと分かる通り、このモノレール(13号線)、他より圧倒的に細い線で描かれており、ウォーリーを探せ並みです。初見だとどこにあるか分からないと思います。探してみてください。
Moscow Metropolitan — Metro map(軽量)
Getting here – Moscow Transport Portal(公式、重い)
悲しいポイント2:凄い赤字らしい
Uncertain future for Russia’s only monorail| RailTech.com
こちらによると、年間8億ルーブルの赤字だそう。
2014年には5.5百万の利用者が居たが、2019年には1.5百万の利用者。
乗ってみた
というわけで実際にモスクワモノレールに乗ってきました。
これがモスクワモノレールの駅。何となくゆりかもめっぽい感じです。多分。
KACCAはあるものの合理化で閉鎖していました。自販機があるのでトロイカにチャージや切符の購入ができますが。自販機のタッチパネルが異様に反応は悪いです。
改札監視員は2人居ました。
うおおおお来たぜ!!!
赤字、過疎路線と定評ですが、何故か僕が乗車した2/14 2022には20~30人ほどの客が乗り込みました。モスクワ市民の間でも良さが浸透してきたようです!
こちらの車両スイス製ですが、Intamin AGという主に遊園地の乗り物を作る会社のものだそうで、本当にただのアトラクションやんけ。
モスクワモノレールのここがダメ
遅い
まず一遅いです。4.7kmの所要時間は16分
平均時速17.6km。どんだけ掛かってるん。
輸送力がしょぼい
1両編成に座席が8つしかありません。先頭車両は乗務員が乗り降りするためのドアがあるので椅子が2つ少なく、6席のみ。
というかなんでこんなキャビン小さいのにしてしまったんだ。遊園地の乗り物のよう。(まあ遊具メーカーだしな。)
ドアは左右1つずつのみ。
30分に1本しか来ない
いくらなんでも少なすぎます。15分に1本は欲しかったなあ。
また始発は8時、終電は20:05と、もはやアトラクションとして乗る人しか想定していないようなダイヤ。夏だったら日没前に終電だぞこれ。
モスクワモノレールのここが良い!
散々ディスっておきながら、モスクワモノレールの良い点です。
景色が良い。
高い場所なので景色が良いです。
上のように駐車場や塔(Ostankino Television Tower)が見えます。他、ソ連のプロパガンダ用の公園(VDKH- All-Russian Exhibition Center)、普通の住宅、RZDの線路、エレクトロバスが充電している姿など見れます。
速度が遅いおかげで景色を見るのに有利です。
遅いから連射機能がショボいカメラでも撮れる
連射機能がショボいカメラを所有してる僕ですが、撮ることが出来ました。
これもモスクワモノレールがチンタラ走っているお陰ですよね。
安い。
たった46RUR - 70円
高所アトラクションといえば観覧車が代表的です。諸都市に設置されていますが観光客向けであり高額ですね。モスクワモノレールはあくまで公共交通なのでメトロと同じ値段で楽します。
有人運転
なんか無人運転みたいな車両の見た目ですが、流石労働者の国なので有人運転です。人の温かみがありますよね!
行きやすい/勧めやすい
モスクワ市内にあるため行きやすいです。僕はアプシェロンスクはお勧めですが、いくら何でもロシア初めての人とかに「お前アプシェロンスク行って来いよ」なんて言ったらケチガイですわよ?
モノレールは中心部から地下鉄で5駅程度乗れば行けます。そのため、誰に対してもお勧めできます。
つぶれそうだと逆に応援したくなる。
例えば銚子電鉄がなんで人気なのか? それはやはり今にも潰れそうだからですよね。「俺は銚電応援してないぜ」という人もいるかもですが、逆に「銚子電鉄のアンチ」というのも聞いたことありません。アンチが生まれるのはポピュラー、人気者の話なのです! (あくまで個感)
そう、潰れそうだとかえって愛おしく感じ、応援したくなるものです。
見てくださいこの小さな6両編成を。
いけ!モスクワモノレール!
いけっ いけっ いけっ (支離滅裂)
IDSK(いかがでしたでしょうか)
こんな素晴らしいのりものが他にあるだろうか。
もうモスクワに来てクレムリンに行ってる場合ではない。モスクワモノレールを全地球に僕は広めたい。
参考
2013に日本人でのった人のブログ
この時点で既につぶれるような話があったようですが、2022年に走ってるのはもはや奇跡ですね。
おわり