実施日 2022年6月4日
タジキスタンが外国人入国禁止というのは本当か?
外務省渡航情報で未だにタジクは原則全ての外国人を入国禁止と表記している。
(例外的に認められた場合はOKなどと白々しく書いているが、まさか一般異常中年の僕が例外なわけがない)
こんな嘘っぱちをおそらく半年以上放置しているのはどうなんですかね。もう日本ディスは飽きたしやりたくもないが…
公的機関がこれを放置しているのは「日本は極東の情弱国家ですよ」と自国民にアピールしているようなものだ。
どうせこんな国誰も来ないだろうと在タジク日本大使館職員か外務省は思っているんだろうが、嘘はバレるのでやめようね。幼稚園児でも分かる事なのに国家公務員試験受けた奴がそんなことも分からないのだろうか…
くどくど書いて悪いけど
ビザについて
電子ビザ
私は電子ビザを取った。30ドル。60日有効。
本来2日で発行のはずが、25日かかったというタジキスタンの無責任っぷりなので、余裕を見て取得するのが良い。
ビザフリーもあるが、移民局(オビール)に行きたくない人はビザを取ろう。
駅撮りをする人はしばしば職質されるので、ビザがあった方が「公正な書類持ってます感」が出るメリットがある。
ビザフリー
ビザフリーで30日滞在が出来るようになったとの件。
2022年1月1日より、タジキスタン政府は日本国民への30日以内の一方的査証免除措置を開始しました
ビザフリーがあるので、わざわざ電子ビザを取るのは無駄とも言える。
この場合オビールという移民局で滞在登録をする必要がある。滞在登録はソ連クラスタから嫌煙されるのでビザ取った方が良い様に思えるが滞在登録しなくても何かを渡せば出国できるという噂もある。察してください。
まぁどっちでもいいです。
タシケントからフジャンド ルートリスト
実際に行ってみた。
タジキスタンのフジャンドへ向けて夕方出発。
バスターミナルがやばい これは只の駐車場
Qo’ylik Market (Avtovokzal) というバスターミナルからBekabad行のバスに乗り、国境のAibek Айбек に行く。
バスターミナルという事になっているが、実態としては混沌とした駐車場である。
行き先の看板も、統合された切符売場、建物も何一つない。
バス乗り場がどこか全く分からない。
10人に聞いてようやくバスに辿り着いた。普段ならもうちょっと簡単に辿り着くが、このバスターミナルもとい駐車場に居る人は
- 真面目に答える気が無い
- 違う方向を教える
- タクシー運転手で自分の車に乗せようとする
この3パターンである。
僕はバス乗り場とは逆の方向に行き、タクシー運転手に3名ほど数十ドルを提示されてすべて断る。僕は貧乏旅行だ。
全く関係ない駐車場を一周して戻ってきた。
ようやく正しい方向に行きつつ、そこに居たダマス(軽自動車)の運転手が正しい方向を示した。ダマスの運転手は案外まともな確率が高い(普段地元民しか乗せないからか概ねモラルが高い)
レストランの前に居る暇人の指差す方向へ。
ニヤケ野郎
人々が大勢溜まっている場所を発見。しかしバスは居ない。
客の数は1台のバスに乗り切れそうな量ではない。たぶん色々な行き先があるのだろう。知らんけど。
人が溜まってる場所に比較的話しかけやすそうな男が居たので聞いたら、「あっちだ」と僕がさっき居た誤った方向を指さす。
僕は彼を信じかけた。だが少し離れた所に居たロシア系の人はさらに逆を指し「赤いバスだ」という。
結局クソニヤケ野郎が意図的に嘘を言っていただけだった。話しかけやすそうな見た目だからと言って誠実とは限らない。フアツキンウズベクめ(罵倒)
僕は疲れたよパトラッシュ。
人生最悪のバス
17:07、ロシア系のまともなオッサンに聞いた数瞬の後、オレンジ色のバスがやってきた!
もはや紛争から逃れるために大移動するためのバスである。座席争奪戦に勝たなければ終点Bekobodまで2時間半が立ちっぱなしになってしまう。
ドアが開くと、中に乗客が残ってるのに無理やり乗ろうとするウズベク人が殺到。大混乱だ。
僕はもうこういうのは嫌なので、全てを諦めバックパックを荷物室に入れ、客がおおむね乗り込んでから前のドアから乗り込んだ。
ひょっとしたらニヤケ野郎の言葉を聞いてタクシーで行ったほうが良かったかもしれないな。
椅子は当然既に満席。
しかし一番前の階段の所を段差を利用して座れた。
僕の左隣には車掌?らしき青年が居た。彼は小さいカーペットを持っていて親切にも僕を座らせてくれたのだ。通路は狭いが彼と僕は2人で無理やり並んで座った。尻がキツイ。
コンダクター用の折り畳み式座席には僕の後にきた婆さんが座った。(本来はコンダクターの青年が座る所のはずだがウズベクは高齢者に優しい)
Qo’ylik Market (Avtovokzal)から国境まで1時間20分だ。写真の立ち客満載状態でぶっとばす。
17時発のバスなので、Bekabod方面へ帰宅する人が多いからこんな混雑なのだろうか?午前中なら座席に余裕があるかもしれない。
湖を眺めつつ走る。
コンダクター用の椅子に座った婆さんに話しかけられた。僕が日本人だというと、韓国人の料理Youtuberの動画を大量に見せられた。彼女は韓国人と日本人を見分けられていないのでYoutuberは日本人と思っている。
運転手がやばい
上の写真に手だけ見える運転手の話し方がやばい。凄いガラガラのダミ声で大声でがなり散らしてるが、おそらく本人は普通に話しているつもりの模様。
この人にぼったくられた場合、怖いし逆らえないなと思ったら、結局下車時 11000スム (120円程度)と全くボッタクられなかった。婆さんや青年と話して仲間っぽくなったのが良かったのだろうか?(知らんけど)
片側1車線だがトラックを追い抜く。事故ったら年金問題は解決するだろう。立ち客も満載しているのによくそんな頭文字Dするよな。
こんな無茶な運転でも事故らず18:45に到着。
ウズベキスタン出国
Oybek 両替
野良両替の人がやってくるので両替しよう。
後述するが、タジク側には(たまたまこの時がそうだった可能性はあるが)両替の人が居なかったので、ウズベク側で両替がお勧めだ。
Oybek 国境
Айбек はウズベキスタン側の名前
Fotesbood (Фотехобод) がタジキスタン側の名前だ。
ここから出国する。以前カザフスタンへ入国した際にはPCR屋が群がってきたが、この国境ではPCR屋が居ない。
ここでロシア語ができ、タジクとロシアの両方のパスポートを持つ優しそうな青年に会った。細かい内容は忘れたが、タジキスタンの歴史などを談笑しつつ歩く。かつてはブハラやサマルカンドが中心地だった歴史などを聞いた。(現在はウズベキスタン領土です)
ウズベキスタン出国は簡単に終了。
タジキスタン入国
目玉のタジキスタン入国だ。
賄賂の噂
The Tajik-Uzbek border: it’s difficult to cross it for free
記事「タジク-ウズベク国境。無料で渡るのは難しい」
2021年8月から10月に発生した比較的新しい出来事。記事によるとFotehobood, Dusti, Sarazm の陸路国境で国境を渡るとき賄賂を要求したとの事。
- Fotesbood 2021年夏はタジク→ウズベクの人に対して、また同年10月には記者が隠しカメラでその国境を突撃取材し実際に目撃!
- Dustiでは2021年11月13日
- Sharazmでは12月6日、逆にウズベク→タジクで賄賂を要求されたとの事。
こちらの記事に出てくる、賄賂事件があった3箇所国境がある。今回はそこの一覧にない国境なので問題ないと思われるが、ワクワク感はある。
果たして賄賂の要求はあるのか!?
タジク入国
①PCR確認員
入国審査所前に小屋があり、PCRや接種証明書を確認する。2021年12月のブルガリアや、2022年のロシアで思ったが、入国印押した後にワクチン接種証明書チェックを行う国は、そこで持ってなかったら一体どうするつもりなのだろうか…
タジキスタンのビザ用紙には「PCR48時間以内が必要」とあるが、タジキスタンはワクチン接種証明書のみで行けるため僕は問題なかった。反ワクの人はタシケントでPCRを受ける必要があるだろう。
②入国
入国審査所は簡易なものだ。建物に入ると左手に、駅の切符売場みたいな窓口が2つあり、両方に人が居る。
多くの国では、市民が無理矢理突破するのを防ぐためのゲートがある。審査を終えたら開く金属のポールでできたあのゲートだ。
しかしここにはゲートがなく、超テキトーである。
僕は電子ビザを持っており、優しそうな顔のタジク人が仲介し説明してくれたため難なく突破した。
第三国人はあまり来ない所でよくあるが、「この電子ビザの紙にスタンプ押した方が良いのか?」「まぁ押しとけ」的な超テキトーな会話が、2名の審査官同士で交わされてた笑
③税関
自動車を検査、また人間の荷物も検査する建物がある。スキャンを通し、案の定武器に見えなくもない三脚についてツッこまれる。
ここも優しそうな顔のタジク人が僕の代わりに説明してくれた。
④最後に特に意味のない屋根の下を通過し終わり
突破!1時間程度でウズベキスタン、カザフスタンの全ての審査を終えた。
アイベック国境→フジャンド タクシーか乗合タクシー
本来はここからタクシーに乗るので料金交渉が面倒なはずだったが、なんと先程あった優しそうな見た目のタジク人の友人がやってきて、そのBMWでフジャンドまで乗せて行ってくれた。
Oybek -Khjand は67kmあるので、乗合する相手が居ればいいが、一人タクシーなら300ソモニ (3500円)以上はかかるんじゃないかと思う。
このタジク側国境地帯は両替所、野良両替の人が居ないので、ウズベク側で両替する方が安心。
※僕が夕方20時ごろに来たからの可能性あり
BMW料金: 無料
フジャンド
フジャンドは夜に到着。国境で会った人(BMWのうちの一人)の部屋貸しを宿にした。
翌朝フジャンドを歩いてみると市場には活気があり、周囲の各集落へのマルシュが頻繁に走る便利な街だった。
中心のバス置き場にはPAZ が白、黄色、赤の三種類が来る。また1日1本だけLIAZ (リヴィヴのバス)が来る。バスマニアには非常にお勧めの街だ。
街の北にはシルダリア川が流れ、ロープウェイ(Cable Car)で景色を楽しめる。
世界的有名食パンナローゲージのあるプロレタリスクまでも1時間より短い間隔(正確ではないが30分間隔くらいはありそう)でマルシュが走る。プロレタリスクには白タクで行くこともできる。
おわり!
参考
タシケント→フジャンドは直通バス 100000スム 10ドル程度