【さよなら】ルーマニアとブルガリアのドナウ川付近国境【3月31日シェンゲン化】

 

 

大悲報 2024年3月31日シェンゲン化

 

2024年3月31日から、ルーマニアとブルガリアがシェンゲンに加盟する。

 

ブルガリア、ルーマニア市民にとっては便利になるのだが、ヤポン人にとってはスタンプが廃止されるだけでなく、

「1国で90日間ビザフリーかつビザラン可能」から「180日以内に90日以内適用かつ、他の西側のシェンゲンも含む」となり大損害である。

EU 市民権を持たない旅行者は、ブルガリアとルーマニアへの滞在がシェンゲン圏での滞在時間にカウントされ、180 日のうち 90 日を超えることはできないことに留意することをお勧めします。

90日もブルガリアに居ようなんてヤポン人は事実上ほぼ皆無だし、俺もブルガリアに最大40日しか居た事が無いので、影響はほぼないのだろうが、ヤポン人にとっては大改悪であることには変わりはない。実際やるかは置いておいて「可能」というのは良い事だった。

 

実際にOstrov-Silsitraに行った

 

だがもう決まってしまったことは仕方ない。

2023年10月8日、筆者はルーマニア→ブルガリアのマイナー国境に行き、実際に通れるのか試してみた。

 

Ostrov オストロフ

 

ドナウ川の両岸にシリストラとCălărașiがある。ここに橋は無い

日本では壊滅した渡し船がここヨーロッパでは現役なのだ。エモすぎる。

河川国境で、船のマークのEUスタンプがもらえるだろうと期待が膨らむ。

 

フェリールートはGoogle mapにはダイヤが出ず、ググってもいまいち出てこないので、本当に運行されているか不明だ。仮に無かったらブカレストに戻る必要があり、結構旅程崩壊なので、動いていて欲しい。

 

CALARASI SUD駅

 

私はまずブカレストからデングルマでCALARASI SUDへ向かった。

途中のDragalina駅でティーンファッキンエイジャーに歩いてるだけで笑われた。ファッキンルーマニアは物価が高いだけで不愉快な国である。

 

当駅の出て右にはKFCがあり、国境を越える前にチキンで一服することが出来る。

ここから国境の渡し船の場所までは公共交通は無い。タクシーで行く事になる。

 

タクシーは10kmで40RON (約1316円)だった。公正な運賃は30RON程度と思われ25%ぼったくられているが、この時は友人と一緒だったしそんなに高くなかったので特に抵抗せずぼったくられた。日本で乗ったら1km500円なので安いとは思う。

 

 

Terminal Feribot Călărași

 

ターミナル フェリーボート カララシについた。

 

チケット売り場はこの掘っ立て小屋である。

運賃は一人5RON 160円くらい

 

船「マリア」がやってきた。

というかかなり客乗ってるな! クソデカトレーラーも乗っていて素晴らしい。

 

進撃の巨人で一番最初に破壊される壁みたいな名前だ。(今社畜がつまらなすぎて勤務中毎日3時間くらい進撃見てる。(どうでもいい情報))

 

全人類ルーマニア人みたいな状況である。

そういえば出入国審査などは一切なかったが、細かい事は気にせず乗ることにする。

 

シリストラの街が見えてきた。

 

対岸に到着する。ここである当然の事実に気づく。

これは河川国境ではなく、ルーマニア国内の只の渡し船だったのだ。

 

国境の地図

 

繰り返すがここは河川国境ではなく、ただのルーマニアの国内線でドナウ川右岸もルーマニア領土になっているところの最先端なのだ。

Ostrovという地名は、国境地点から東へ8kmあたりにある。

 

ルーマニア国境審査へ

 

船から降りてシリストラへとドンドコ歩いていく。

 

ルーマニア側の国境名はOSTROVである。ロシア語と全く同じОСТРОВ 「島」という意味がパッと連想され分かりやすいと思う。

 

国境審査所へ歩いていく。

しばらくすると地元民が行列を作っているのでそこに並ぶ。10分弱並んだ記憶がある。

 

ルーマニア出国

 

ここでは地元民(ルーマニア、ブルガリア人)に対してはIDカードのみで通過可能である。そもそもパスポートが必要ない。

まぁこんなのはヨーロッパではよくある事(マケドニア-ギリシアなどで見た事がある)ので、そこまで珍しくはない。

 

ブルガリア入国

 

俺のルーマニア出国が完了すると、ルーマニア人警察は僕にパスポートを返却しなかった。

部屋の奥に入っていく。

 

すると、ブルガリアの国境警察が奥の部屋から出てきて、めんどくせーなせっかく飯食ってたのに(本当に飯食ってたかは知らんけど)という感じで椅子に座り、何の質問もせずスタンプを押した。

ルーマニア、ブルガリアの国境警察が、この建物に同居しているのだ!!!仲良過ぎかよ。こんなのは見た事も聞いたこともない。

例えば旧ソ連では、別々の国は別の国境審査所を設けるのは当然だ。旧ソ連以外でも無いだろう。

 

第三国人向けスタンプ

 

めっちゃインクが薄かったのは大不満だ。ブルガリア側なんてもう見えない。

俺は気が小さいので基本的にスタンプを再度押せという要求はしない負け犬だ。しかし今回は本当にやっておけばよかった。後ろの大量の地元民を気にしてる場合じゃなかった。

 

 

ルーマニアブルガリア一体型国境審査

 

国境が一体化しているのは衝撃だった。まるでオーブンレンジみたいに。

 

いくら何でもブルガリア警察が入国者を一切管理してないとは思えない。ブルガリア警察の確認が省略というよりも、ひょっとしたらブルガリアとルーマニアの警察が、出国/入国を両方やっている可能性がある(IDカード読むだけやし)。外人が来た時のみスタンプは各国の責任で押すみたいな感じではないか? としても効率が良いが、仲良すぎだろ。

 

入国側の国のブルガリア警察がIDカードの目視確認すら省略し、ルーマニア警察に全信頼をおいて全部ぶん投げてしまうというのはかなり驚愕である。(僕の推測だと交代で、ブルガリア警察がルーマニアの出国の作業をする時もあるんじゃないだろうか?)

 

 

税関は無し

 

税関、荷物スキャンなどあるはずもないので、1億ドルの現金、核兵器、生物兵器なども持ち込むことは可能である。

まぁそんな事をする奴は居ないんだろう。

 

国境審査がやたら厳しい国の方がやましい事が多かったり自作自演の爆破事件が起きたり銃乱射が多いですよね覇権国家さん^^

 

ドブリデン!ブルガリア

 

両替所が2件か3件はある。

シリストラ駅までは4kmくらいなので徒歩で行ける。

 

 

 

船時刻表

 

ルーマニア側の時刻表

6:30~21:30まで1時間おきです。

 

 

 

ブルガリア側は多分毎時00分に発車だと思う。

 

運賃

 

船片道ひとり5Lei

 

おわりに

 

シェンゲン化は投稿日(3/24)を含めてあと7日であるが、是非とも行って頂きたい。

なお陸路国境のスタンプはしばらくは廃止しないという情報もあるので、シェンゲン化後も粘り強く試していただきたい。

 

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