ホルムズ島 イラン 2020

 

Hormuz Island

 

タンカーが行き来し国際情勢の鍵を握るあのホルムズ海峡。ホルムズ海峡を封鎖できません!

そこに浮かぶ小さなホルムズ島。面積は42平方kmです。そこには発展から取り残された空間がありました。

Hormuz Island – Wikipedia

訪問は2020.01.21-22です。

 

 

バンダーアバス港

 

ホルムズ島へ向かうにはまずバンダーアッバス (Bandar Abbas )港へ行きます。ここまでは鉄道駅からタクシー(Snappアプリ)で100,000IRR, 約100円で到着。

 

 

フェリーターミナルの駐車場の入口にはなぜか軍服を着て威張り散らした奴が椅子に座って、タクシー運転手は彼に何か話しかけて通っていました。かわいそうなタクシー運転手。

船の外国人価格は300,000IRR = 300円程度です。イラン国民価格より高く要はぼったくってます。イランでは外国人価格別設定が多いです。

 

 

時刻表

 

2020.01現在

バンダーアバス発

  • 6:45
  • 9:00
  • 12:00
  • 14:00
  • 17:00
  • 21:30

 

ホルムズ発

  • 7:00
  • 10:00
  • 13:30
  • 15:30
  • 19:00

なんで上下で本数が違うんだ。

 

ホルムズとケシム島間の船もあります。

Hormuz to Qeshm

8:00 15:00

 

Qeshm to Hormuz

7:00 14:00

 

45分程船に乗るとホルムズ島の港に着きます。

港に着くと大量のトゥクトゥクやバイクが待ち構えています。めんどいですね。しかし彼らはカネが必要です。1月の訪問で観光シーズンだからか、おそらくイラン人がそれなりに大勢いました。夏は40度を超えて観光どころではないです。干からびます。

 

観光する

ホルムズ島を観光する場所は限られています。3か所行ったらほぼコンプリートです。

 

ホルムズ島は1周まわっても24km程度なので行軍が好きならば歩きで回ることもできます。私は歩きました。最後疲れたので4kmはトゥクトゥクに乗ったけど。

大して高価ではないはずなので1人の場合はバイク、大勢ならトゥクトゥクを雇った方が良いです。

バイクの場合ノーメットで乗れるので先進国の規則でがんじがらめになったあの息苦しさ、生き苦しさから解放されて結構いいですよ(今回私は乗っていないけど)。

 

 

要塞 – Hormuz Portuguese Castle

 

ポルトガル人が作った要塞 Fortress です。説明書きによると以下とのこと。

  • コマンダー Afnso de Albuguerque が1507 年に注文し30年の月日をかけて建設しました。115年間使われました。
  • 1622年、 Imam Quli Khan によってポルトガル人は追い出されました

 

入場料はイラン人25,000, 外国人150,000 IRR。有名なホテル(名前忘れた)に泊まっていると70,000になるらしいです。

ところでこの島の土は赤い土の所があるんですが、なんなんですかね。

 

Turtle’s Beach

 

海岸です。見てくださいこの観光客の量。ここはイラン的有名観光地です。

トゥクトクで回る定番ルートらしく大勢人が居ます。

別に砂浜もありそこではテントを持参した人がキャンプしていました。テントは見た限りでも10個以上はありました。ゆるキャンインイランです。そんなに人目が無いのをいい事に水着になってインスタに上げるんであろう写真を撮っている女性がいて結構ホルムズ島はゆるいです。

 

 

Crystal Cave

 

google map にはクリスタルケイブ、地元の看板には Salt Goddes と書いてあります。

塩で出来た山でそれが露出して面白いスポットだねという事です。

ところでイランに入国して20日以上経過した今ようやく初めて中国人の団体を見かけてほっこりしました。イランには中国人観光客は少ないです。

 

 

地面(というか一応川なのか?)が尋常でなく白い場所があります。

ホルムズ島は雨が少なく水がちゃんと流れている川も塩交じりです。水道パイプをイラン本土から引いているとのこと

 

 

他にも見るところは有るかもしれないけど私はこの3つくらいでした。十中八九これで終わりだけど。

 

 

Kutuk Hostel 

 

私が泊まった宿は Kutuk Hostel というところです。google map にもHostels Worldにも載っています。1泊6EURでした。南国のちいさいおうちのような雰囲気で結構良いです。宿主が美人でした。

洗濯は無料で手洗いできます。

 

ところでこの宿でびっくりするくらい僕と似たようなあまり明るくなくて、コンピューターサイエンティストでバスよりれっさが好きなドイツ人の若い男とあって、びびりました。ほら、ホステルってどっちかというとエンジョイな人が多いじゃん。

彼はバンダーアバスからUAEのシャルジャフまで船で行くとのこと。そんな船があったのね。Sharjah to Bandar Abbas ship とかでググると出ます。シャルジャフはドバイの隣町です。

 

 

 

ホルムズ島あれこれ

 

ホルムズ島は観光産業が主、というかそれしかないですね。あとは魚釣りか海岸にしかけた網で魚とる爺さんが居ましたが、本当によく言えば牧歌的、素朴な暮らしです。

不必要に批判的なことを一部書いていますがマジです。

 

 

気温が冬が一番丁度いい

 

1月下旬の真冬の時期ですら最高気温は20度、最低気温は10度くらいで、快適といえば快適です。しかしこれには穴があります。ハエです。

 

真冬でもハエがいる

 

街中には居ませんが海岸に行くと多くて結構不快です。徒歩速度だとハエがあなたにつきまといます。1月の真冬だというのに耳障りなハエの音を聞くことになろうとは。バイクやトゥクトゥクに乗ってしまえば関係ないです。

 

ゴミが多い

 

イラン人のゴミポイ捨てモラリティはかなり低いんですが、やっぱりこの島もゴミが落ちています。場所によっては臭いです。船を降りた直後に「イランのパルマ島やんけ!」と暖かさ、南国感にわくわくしたんですが、1時間後にはパルマ島に失礼だったこと己の考えを改めました。

 

素朴な暮らし=娯楽がない人々

 

綺麗な夕日だ。だが娯楽は無い。

娯楽が無い。

 

この島を一言で言うとこれです。まじで。住民を見ているとびっくりするくらい娯楽は無いように見えます。この島でやる事と言えば、バイクで走り回るか、水タバコをふかすかどちらかです。通りに出て座ってくっちゃべるとか。バイクはイランでのガソリンがリッター30円で安価なこともあるのかこの島の主要娯楽らしくなぜか12歳くらいの少年すらぶいぶいバイクにまたがって走っています。

観光客としては1日か2日くらい何もない生活をするのは喜ばしいんですけどねえ。

 

イランではyoutubeが規制されています。とはいえ何かしらイラン対応の動画サービスはあるはずだけどそもそもネット速度もろくなものではありません。

労働に忙殺された上に趣味にすら忙殺される日本人もいかがかと思いますが、直径24kmの島に取り残されてNetflixも見れない暮らしでバイクでぐるぐる回るしかないのも、こう、いや、まじで来たら複雑な気持ちになります。人間って何が良いんですかね。あれだね。

 

正直どっちがいいともいえんけど。

 

そんなわけでホルムズ島は素朴と言えば素朴です。しかし比較対象として対岸のUAE,カタールの事を思うと複雑な気分になります。家は平屋ではっきりいってボロいです。それでも人々は暮らしています。ここでイランをディスっても仕方ないですが、最高権力者Ali Khameneiは1989年から31年も統治しており独裁匂が。イランに批判的なイラン人と列車で乗り合わせたとき「宗教的な指導者はカネや献上品を吸い上げ、次第にDictator-独裁者になる。人々は貧しいのになぜかそれを好んでいる。考え方が太古と変わっていない。」と言っていました。彼はアフヴァーズでのことを話していたんですが、なんというかイラン全体がそんな感じしますね。(こんなこと言ってもしゃーないけど)

 

 

 

おわりに

 

素早く観光するなら見どころが多すぎなくてサクっと回れて良い島だと思います。船の本数は多く行くのは簡単です。「俺、ホルムズ海峡行ったぜ(イケボ)」と友達や家族同僚に自慢できるのがこの島を訪問する最大のメリットのはず。

 

不必要に2泊もしてしまったので色々考えてしまった。ハエはたかってくるし一部ゴミ臭いし、海も油田が近いからか思ったより綺麗じゃないし、渡嘉敷の方が良かったな(無茶な比較)

 

 

イラン本土の街と比べて圧倒的に静か

これはメリットです。そりゃ当然なんですがイランの街と比べると圧倒的に静かですね。たまにバイクがうるさいけど。静けさしみいるホルムズ島です。平屋のなんともいえない民族的な雰囲気の室内で静かで昏い夜を過ごすのは良いですね。

 

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